「ぬい活」、この言葉、聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。「ぬい活」は「ぬいぐるみ活動」の略で、ぬいぐるみをバッグなどに付けて出かけたり写真を撮ったりして楽しむ活動のことです。幅広い世代に広がりをみせている「ぬい活」の魅力に迫ります。仙台駅前や仙台城跡で「ぬい活」「ぬい撮り」好きなぬいぐるみと楽しむ「ぬい活」。JR仙台駅前を歩く高校生たちは…女子高校生:
「サンリオのウサハナです。カラフルでお花がついているところがかわいい。みんな持ち歩いて写真撮っている」
「ハンギョドンというキャラクター。口が好き、宝物というか家族みたい」仙台城跡では、伊達政宗の騎馬像を背景に「ぬい撮り」をする人も…「ぬい撮り」をしていた人:
「本高克樹くんっていうB&ZAIの方のぬいです。推しがいたところに一緒に行ったりとか、おいしいものを食べたりしたときに一緒に撮ったりとか、良い思い出として遊んでいます」「ぬい活」の市場規模は年々拡大しています。
民間の信用調査会社東京商工リサーチによりますと、ぬいぐるみの販売やサービスなどを手がける34社の2025年の売上高は849億円と5年で1.7倍になりました。”ちいかわ”で壁一面埋め尽くされる店で…そんな「ぬい活」にはまっているという方を取材しました。村上晴香キャスター:
「若林区大和町にあるラーメン店、とあるキャラクターの大ファンの方がやっている。見てください!壁一面にちいかわのグッズがずらり」2024年にオープンした「らーめん中華わかいち」です。
食事をするサラリーマンたちの横には、イラストレーター・ナガノさんによる大人気キャラクター「ちいかわ」のグッズがたくさん!男性客:
「壁一面こんなに埋め尽くされていてびっくりしました。メニューとちいかわのギャップ良い店だなと思います。どういうきっかけで集めたのか知りたい」
女性客:
「ご飯もおいしいし、ちいかわも見られるのでたまに来ています」”ちいかわ”好き店長の推しは”ハチワレ”店長の菅原範人さんは、4年ほど前から「ちいかわ」の大ファンです。らーめん中華わかいち店長 菅原範人さん:
「毎日仕事で疲れているときに、たまたま人に話とかストーリー、キャラクターを紹介されて癒しを求めたというか、そこからずっと沼にはまった。
(好きなキャラクターは)メインキャラクターのちいかわにも優しくて本人も努力している”ハチワレ”です」北海道から沖縄までちいかわファン同士のつながりも。菅原店長:
「山口のフグを抱っこしたハチワレ。こっちが福岡のあまおうと一緒。その地域にいるちいかわの友達が送ってくれた」そして、店の名前、みなさん気付きましたか?
「わかいち」を逆から読むと・・・「ちいかわ」に!菅原店長:
「(店名は)一番はまっているものからとろうかなって。もっともっと、ぬいぐるみ増やしていく」さらに自宅は”ハチワレ天国”後日、菅原さんの自宅にも伺いました。村上キャスター:
「ちいかわグッズでいっぱい!ハチワレがいっぱい」自宅は、まさにハチワレ天国。
数えきれないほどの様々な表情のぬいぐるみのほか、ティッシュやトイレットペーパーもありました。らーめん中華わかいち店長 菅原範人さん:
「小さい癒しじゃないですけど、食事のときに写真撮ったりとか、ちいかわの知り合いとかと一緒に写真撮ったりしていると楽しいなと思います」ぬい専門のクリニックが存在!?ぬいぐるみは、持ち主にとって「癒し」「家族」のような存在。そんな大切なぬいぐるみとずっと一緒にいられるようにサポートする専門病院があります。7月19日、仙台市青葉区で行われたのはぬいぐるみの出張診察会です。ぬいぐるみの保護者:
「ちょっと遊びすぎたのでだいぶ綿が寄ってきて真ん中にきゅっと、集中している感じですね。腕がぺらぺらなのがすごく気になる」診察会を開いたのは、ぬいぐるみ専門病院「杜の都なつみクリニック」。2016年に仙台で開業したこの病院は2018年に東京へ移転しました。
汚れてしまったりパーツが取れてしまったりしたぬいぐるみを現在は月に約100体、治療しています。どんな治療も可能ということです。杜の都なつみクリニック 箱崎なつみ院長:
「軽症だと汚れを落とすお風呂エステや、けががある場合は穴をふさいだり伝線を縫合したり、生地が弱っている場合は補強したり似たような生地を探してきて交換したりなど様々な治療があります」欧米やアジアなど海外からの予約も…平均4か月待ち出張診察会では、ぬいぐるみの状態やけがの具合などを見てどんな治療を行っていくのか約1時間にわたって丁寧にカウンセリングします。ぬいぐるみの保護者:
「全体的に汚れを取ってもらうのとオーバーオールのはがれてしまった部分を接着剤で直していただく。ただのぬいぐるみじゃなくて患者さんとして扱ってくれるのがすごく魅力的」持ち主が治療の経過をインターネットで見られるのも人気の秘密でアメリカやヨーロッパ、アジアなど海外からも治療の予約があり平均で4か月待ちです。杜の都なつみクリニック 箱崎なつみ院長:
「重症の患者様ですと、こちらのキリンさんは角が折れてしまって、似たような生地を私たちの方でお選びして、この形のまま角の復元だったり、この子は、全身の治療が必要。汚れてきたかなとか、ここが気になるなって方がいらっしゃいましたら、お気軽にお声がけいただけるとうれしい」専門家「ぬい活は過酷な現代社会を生きるための知恵では」なぜ、ぬい活が広がりを見せているのか。東北福祉大学で臨床心理学を専門に研究をしている三谷聖也教授に聞きました。東北福祉大学 三谷聖也教授:
「自分自身の分身のような形でぬいぐるみを持ち歩いているのではないか、あくまで仮説ではありますけども、セルフコンパッションという心理学の用語がある。自分を大切にとか自分自身をいたわるといった気持ちがある。社会人になると自分を優しくすることに心理的なハードルがある」三谷教授は、過酷な現代社会を生きるために人々が編み出した知恵なのではと話します。三谷教授:
「分身に対して声をかけることによって自分自身にミラーのように跳ね返ってきて、その言葉が。自分自身が癒されるとか、そういったことがあるのではないか」そして「ぬい活をする人を温かく見守ってほしい」といいます。三谷教授:
「相手のことを大切にするのは、自分の価値観を押し付けるのではなく、その人が大切としているものを大切にすることが、相手のことを思いやる最大のメッセージだと思う」「心のケア」としての側面もあるぬいぐるみ。「ぬい活」ブームの勢いは、まだまだ止まることはなさそうです。
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https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2828923