今回の調査依頼は、北海道の夏定番の味『冷やしラーメン』です。いったい、何があったんでしょうか?!
依頼人(ラーメンの聖地 山形市の民・60代・山形在住)
「北海道旅行で【冷やしラーメン】を頼んだら別の料理が出てきました。どういうことなのか?調べてください」
山形からの旅行者を驚かせたのが「冷やしラーメン」。たっぷりの具材に、酸味の効いたタレ。
道民にとっては、夏定番の味だが、依頼人が思い描いていたものとは、大きく違っていた。
調査員)
「ありました!メニューに冷やしラーメンと書かれています」
三代目 月見軒本店・白金久宗 店主)
「お待たせしました。冷やしラーメンです」
この店が出す「冷やしラーメン」は進化系だ。キュウリやハムなど、お馴染みの具材に、
大根サラダがそびえ立つ、インパクト抜群の一杯。
味の決め手は、醤油とゴマ、2種類のタレだ。
三代目 月見軒 本店 白金久宗 店主)
「元々は、オーソドックスだったが、少しずつ変わってきている」
実は、この店でも、山形からやって来た客に驚かれたことがある。
調査員)
「勘違いする客はいる?」
三代目 月見軒 本店 白金久宗 店主)
「山形の客から『冷やしラーメンって言ってるけれど、こんな感じなんだね』と言われる」
実は、山形で「冷やしラーメン」と言えば、冷たいスープがなみなみと注がれた〝スープ麺〟のことだ。確かに北海道の「冷やしラーメン」とは、まったくの別物だ。
そして、ひとたび道外に出れば、北海道の夏の定番は、こう呼ばれている・・・冷やし中華。
道民)
・「小学生からずっと冷やしラーメン。冷やし中華とは言わない」
・「冷やしラーメンだと思います」
・「冷やしラーメンと言うほうが多い」
なぜ、北海道では「冷やしラーメン」、北海道外では「冷やし中華」と呼び方が異なるのか?人気店のオーナーで、ラーメンコンシェルジュでもある人物に尋ねた。
直伝屋オーナー(ラーメンコンシェルジュ)大石敬さん)
「北海道では、ラーメンのことを【中華そば】と呼ぶという文化があまりなかったというのが一つ」
東京では「町中華」が広まり、麺といえば「中華そば」が一般的だった。
一方、札幌では1922年に開業した『竹家食堂』が、メニューに「ラーメン」という名前を使い始めた。
その後、道内では「中華そば」ではなく、「ラーメン」の呼び名が定着。独自の食文化が育まれていった。
直伝屋オーナー(ラーメンコンシェルジュ)大石敬さん)
「ラーメンの麺を冷やしているので、馴染みのない【冷やし中華】よりも【冷やしラーメン】がいいんじゃないかと【冷やしラーメン】が一般的になったと言われている」
大石さんが手がける「冷やしラーメン」は、コシの強い縮れ麺に、極太チャーシュー、ふんわり錦糸卵。まろやかな醤油だれの旨みと、酸味が絶妙だ。
直伝屋オーナー(ラーメンコンシェルジュ)大石敬さん)
「直伝屋は、昔ながらの客が多いので、冷やし中華よりも、冷やしラーメンの方が馴染み深い」
そして、こんな話もあるという。
直伝屋オーナー(ラーメンコンシェルジュ)大石敬さん)
「北海道を拠点としている大手の食品メーカーが、スーパーマーケットに『冷やしラーメン』という商品を提供し始めたことから、一般市民に広がった」
タレ型の【冷やしラーメン】は、ラーメン店から、家庭の食卓へ。道民の常識になった。
だが、その常識が専門店を悩ませている。どういうことなのか?
らーめんさかい 堺秀樹 店主)
「お待ちどうさまです。冷たいらーめん醤油です」
レモンに、糸唐辛子。浮かぶのは、出汁でつくった氷。麺も、スープも、器までキンキンに冷えている。山形の定番【冷やしラーメン】のスタイルだ。
ただ〝冷やし〟とは呼ばず、〝冷たいラーメン〟だという。なぜなのか?
らーめんさかい 堺秀樹 店主)
「『冷やしラーメン』だと、どうして『冷やし中華』と混同してしまい『どっちがどっちだ?』みたいに紛らわしい」
地域によって、タレ型であったり、スープ型であったり。おまけに、呼び名も違うという「冷やしラーメン」…かなり複雑だ。
ラーメンコンシェルジュの大石さんが、店で提供する一杯も、冷たいスープで食べさせるメニューは〝冷製ダシソバ〟である。
しかし、呼び名をめぐる苦心が、思わぬ進化を生んでいた。
らーめんさかい 堺秀樹 店主)
「いろんなお店が、いろんなスープ、いろんな出汁、いろんな味。いろんなラーメン職人が試行錯誤して取り組んでいるところで今めちゃめちゃ盛り上がってきているのではないかなと思います」
単なる道外式の真似ではなく、出汁氷や、冷やしても美味しい具材や調理法など。
枠にとらわれない〝冷たいラーメン〟が、札幌の新名物となる日も近いそうだ。
らーめんさかい 堺秀樹 店主)
「独自の文化がもっともっと広まって、札幌発の『冷たいラーメン文化』というふうになっていったらいいなと思います」
森田絹子(HBCアナウンサー)
「調査結果です。北海道の【冷やしラーメン】は、道外では【冷やし中華】と呼ばれています。そして道外で「冷やしラーメン」と言えば、汁たっぷりの山形名物の”スープ麺”を想像します。実はスープタイプの冷やしラーメン、山形では1952年から食べられていたそうで、それだけ山形にはスープ=冷やしラーメンが根付いているということです」
森田絹子(HBCアナウンサー)
「私たちが慣れ親しんでいるタレをかける“冷たい麺”は、北海道では『冷やしラーメン』ですが、同じような料理でも、こんな風に呼び名が違うんです。関西では『冷麺』、そして、岩手では『冷風麺』、他にも、中国では「涼拌麺(リャンバンメン)」と呼ばれています。」
調査依頼はこちら↓
http://lin.ee/pYvxEEm
https://www.hbc.co.jp/news/chousatai/
【2026年8月27日(木)「今日ドキッ!」で放送】
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